カクシンハン・プロデュース シン・シェイクスピアシリーズ第一弾「シン・タイタス」

原作:シェイクスピア 翻訳:松岡和子 潤色・演出:木村龍之介 涙と血を流し続けたこの家族たちは、さながら2022年のぼくらの心を映し出す鏡のように、美しくも、残酷に、滅びと喪失の世界を突き進む。 ――さあ、嘆くなら、今だ。

2022.7/27(水)〜7/31(日)

「シン・タイタス」とは

混迷の時代を生きる人類が犯し続けている「罪」とは何か?
八人の女性たちの導きによる、史上、最も残酷で、最も美しい物語。

シェイクスピアと共に未来を考える「シン・シェイクスピア」シリーズ第一弾!ジャンル横断の豪華キャストと共に、カクシンハン的な演出でどんな舞台が誕生するか、どうぞご期待ください。

公演準備「稽古場日誌」

カクシンハン「シン・タイタス」では、
公演をつくりあげていく過程をみなさまへご共有。
その“一場”はどのように形成されているのか、を
複数回に渡ってご紹介いたします。

6月1日【1幕1場】

この日は、作品の読み合わせを行ったあと、演出・木村と俳優陣でのディスカッションを実施。
1幕1場について木村から解説を行い、作品の背景、この時代の政府や国家、人物の思想を伝えたところから議論はスタート。
それぞれの意見が飛び交い、議論が深まるなかで、演出・木村の頭のなかに浮かんだのは、

「最初の一ヶ月で、描くべきであるのに描かれていないパーツを見つけていけないか。」ということ。

描くべきパーツとはなにか、描かれていないパーツとはなにか。
議論はより深まっていく―――

(一部抜粋) 
浅場「自然からの復讐・逆襲をここ最近感じる。たとえばウィルスは自然による浄化ではないかと。人間とかけ離れていて人間よりも大きい、超自然的な存在を描けないか。」
山井「能の世界では、自然と共に生きて、自然を慈しんで、一体化するという生き方、自然への思いがよくわかる。この先自然とどう共生すればいいのかは、芸術の世界が人類として一番最初に発信していかなければならないことではないかと思う。この舞台を通じて伝えていきたい。」

岩崎「タイタスは行動して、選択して、結果がどんどん悪いことになっていく。その最悪の連鎖を描いている。1幕1場というのは、まさにその行動の端緒が現れる場。ここでこういうことが起きたから、選択したから……ということがバーッと起きていく。
1幕1場は丁寧にやっておいて損はない。結構ちゃんとやっておくことが大事。」
木村「一個一個、何が起きているかがわかるように。ひとつひとつ丁寧にモーメントを作っていければいいと思う。

タイタスの選択と人間よりも大きい世界。そして、これから先の在り方。
先を見つめる大きな視界と細部を突き詰める精密な視点を持ち合わせて、作品を煮詰めていくチーム「シン・タイタス」。

披露する本番当日はもちろん、つくる過程にも意味がある。
当日までの歩みの一部を本コンテンツでは紹介してまいります。

「シン・タイタス」公演情報について

公演日時・チケット・出演者などの情報の詳細は
以下よりご覧ください。